転職の大きな問題点

転職に関する問題点は数多くあります。まず挙げられるのが、転職者の年齢の問題です。年齢を見ていくと、年齢が上がるに連れて転職率はどんどんと下がり、男女共に55歳以上の転職者数は減少しています。

 

しかも、転職後の給与の水準も低くなっています。55歳以上の転職者にとっては、求人数が少ないうえに、条件も厳しくなる状況が透けて見えます。

 

2つ目は、求職側と求人側の希望する職種にズレがある場合です。具体的には、求人数が多い職種には技術職(ソフトウェア、ネットワーク)や、営業職、技術職(電気、電子、機械、自動車)、企画、事務関連職などが挙げられます。

 

一方、クリエイティブ関連職や専門職(コンサルタント、金融、不動産、流通)、販売、サービス関連職の求人数は、あまり多くありません。しかし、求人数が多い技術職へ1求人あたりの求職者数は少なく、求職者にとってはライバルが少ない状況です。

 

また、求人数の少なかった販売、サービス関連への1求人に対する求職者数は非常に多く、求人倍率が高くなっていることが分かります。さらに、2013年時点の雇用者数総数は、前年度から17万人減少の5107万人です。

 

さらに雇用形態で見ると、正規の雇用者3257万人、非正規雇用者が1850万人と、非正規雇用者の割合が増加しています。男女別にその推移を見ていくと、2011年は男性のアルバイト、契約社員が増加し、2012年は女性のパートが増加の中心でした。

 

リーマン・ショック後には、非正規雇用者の劣悪な待遇が社会問題になりましたが、その実態はさほど変わらず、非正規雇用者数は増加しているのが分かります。

 

新卒者の多くが正規雇用者として就職するのですが、そのまま仕事を続ける人は3割ほどとなっています。正規雇用者ならではの拘束や義務などを煩わしく思い、収入より自由と惜しげもなく会社を辞める人も多いです。

 

年齢が若い内は、比較的に容易に転職することが可能ですが、ひとたび社会保険の恩恵を受けようと正規雇用者として就職しようとすると、そのルートは閉ざされ思うように就職が出来ないのが現状です。

 

アルバイト経験や派遣社員として働いた経験は、これまでのキャリアとしてほとんど認められないのです。しかも年齢が高くなるほど、正規雇用者との収入の差は開いてきます。

 

具体的に生涯賃金を見ていくと、非正規雇用者は正規雇用者の約半分だと言われています。その上、年金などを考えると、中高年以降は大きな差となり、非正規雇用者の肩にのしかかってくるのが現実なのです。